犬はメンタルが弱い?行動やしぐさでわかる不調のサインを解説!

犬はメンタルが弱い? 犬全般に関すること

犬はメンタルが弱い?行動やしぐさでわかる不調のサインを解説!

愛犬の心の負担を軽くして、前向きでやる気に満ちた毎日を送れるようにしてあげたい。

そのためには、犬はメンタルが弱いとされているストレスについて知る必要があります。

ここでは、ストレスの要因やストレスサイン、心が乱れるとかかりやすい病気について、現役ブリーダーの私が、今までの経験ももとに解説していきます。

犬のメンタルが弱い?原因や理由を解説

トイプードルのアプリコット子犬

犬のメンタルが弱いとされる原因や理由を解説します。

まずは、犬がどのようなことにストレスを感じるのか、詳しく知っておきましょう。

ここでは、犬のメンタルが弱いとされるストレスの原因や理由を、次のように分けて紹介します。

  1. 生理的・本能的ストレス
  2. 身体面のストレス
  3. 環境面のストレス
  4. 飼い主さんとの関係性・生活面のストレス

それぞれのストレス要因は、現役ブリーダーとして、我が家の犬たちを見ているとわかりますが、犬によって異なります。

それでは、ブリーダーとして経験してきたことをもとに解説していきます。

生理的・本能的ストレス

生理的や本能的なストレスを、犬たちがどのよう感じるのか、順を追って説明していきます。

まずは、食事に関するストレス要因を説明をします。

食事の時のフードの量は、それぞれの犬の骨格の大きさに合わせた既定の量を与えるようにしましょう。

肥満を恐れてフードの量を少なめにしていたりすると、空腹感からストレスを感じるようになります。

次に、食事とは別で与える、おやつの与えすぎは注意してください。

なぜなら、食事以外にに与えるおやつが肥満の原因になりますし、食事で与えるフードを残したりする原因となります。

あとは、食事中にそばで見守ってたりしている、食事の時間をきっちり決めている、などもストレス要因となりますので注意してください。

次に、散歩や遊びで相手をすることが不十分で生じるストレスについて説明します。

散歩や遊びが不十分になると、体力を発散したり、脳を活性化することができなくなり、ストレスが蓄積されます。

散歩は体力発散のほか、ニオイをかいだりして情報収集できることなど、一日にうちで最も楽しくリフレッシュできる時間なので、できるだけ毎日行くようにしましょう。

遊びも毎日行く散歩と同じで、短時間でもよいのでできるだけ毎日遊んで、ストレスを蓄積させないようにしてください。

最後は、屋外でしか排泄できなくなってしまっている愛犬に生じるストレスについて説明します。

これはどのようなことかというと、まれに、うちの子は散歩の時しか排泄しなくて、お家のトイレでは排泄しなくておりこうさんなの、なんて話を聞きます。

このような状況になってしまっていると、散歩に行けない時などに、排泄を我慢するようになってしまい、心身の負担となりストレスがたまります。

なので、お散歩での排泄も、お家の中での排泄も、きちんとまんべんなく排泄ができるようにしてあげてください。

以上にように、生理的・本能的なストレス負担を減らすためには、犬本来の本能的な行動を妨げないようにすることが重要になります。

身体面のストレス

身体面のストレスは、飼い主さんが気づかないまま体調が崩れ、愛犬自身では体調を戻すことができなくなることが原因で、蓄積していきます。

犬は体の不調を人にように言葉を発して表現できないため、普段と違う行動やしぐさの変化を気づけるのは、飼い主さんしかいません。

飼い主さんが、愛犬の状態をよく見極め、普段と違う行動やしぐさの変化に気づき、体調管理をして身体面のストレスを取り除いてあげるようにしてください。

環境面のストレス

環境面のストレス要因としては、愛犬が一頭でくつろげる場所がなかったりすることです。

愛犬にとって一頭でくつろげる場所は、寝る時に使用するハウスになるんです。

そのハウスを、家族が一緒にいるリビングなどの場所に置いてありませんか。

ハウスがにぎやかな場所にしかないと、愛犬が一頭でくつろぐことができなくなります。

できる限り静かな場所にハウスを置いて、愛犬だけでくつろげる場所を設けましょう。

飼い主さんとの関係性・生活面のストレス

飼い主さんとの関係性や、生活面でのストレス要因について説明します。

その要因は、しつけやお手入れ、スキンシップなど、愛犬との関係づくりに大切なお世話などの対応間違いが原因で、ストレスを感じるようになります。

まずは、愛犬に対するしつけや接し方の対応間違いについて説明しましょう。

犬は、飼い主さんの表情や声やをよく見たり聞いたりして、普段と違う行動などをすると戸惑いを感じ、落ち着きがなくなりストレスを感じるようになります。

我が家でも、家族の会話の時の声が大きくなったり、口調が荒くなったりすると、犬たちの表情が変わったり、普段吠えないのに「やめて」というように訴えるように吠える子がいるんです。

しばらくして、家族のかいわなどが普通に戻ると、犬たちも安心したように、普段の状態に戻り落ち着きを取り戻します。

このようなことから、しつけの時に指示の口調や表情が厳しくなったり、家族間での対応の違いを見て「いつもと違う」と感じて戸惑い、ストレスを感じるようになってきます。

なので、愛犬と接するときやしつけ、さらに家族との会話などは、いつもの口調や表情で接するように注意が必要です。

次にお手入れの時の対応間違いを説明します。

愛犬のお手入れで、ブラッシングや歯磨きなどで、一度で済ませようとして、長時間拘束しないようにしましょう。

なぜなら、長時間拘束することで、緊張からストレスを感じるようになりますので、リラックスした雰囲気で、1回の拘束時間を短くしてください。

最後に、スキンシップになりますが、飼い主さんと愛犬とのスキンシップはとても大事なリラックスタイムです。

このリラックスタイムが不十分だと、心が満たされずにストレスになってしまっている場合も出てきます。

先ほどの、お手入れの時間を短くしたりして、リラックスした雰囲気でできるようになると、スキンシップ効果にも役立ちます。

このように、飼い主さんの普段の間違った行動や、生活面の変化がみられることで、知らない間に愛犬にストレスを感じるようになるので注意しましょう。

行動やしぐさでわかる不調のサインを解説

トイプードルの全員集合

ここでは、行動やしぐさでわかる不調のサインを解説していきます。

犬は言葉では自分の感情を伝えられないことから、さまざまなしぐさや行動で不調のサインを出していますので、愛犬にサインが出ていないか確認しましょう。

まず最初は、比較的軽いレベルの不調のサインです。

  • ちょっとやだなと感じている場合に、短い時間で体をかく。
  • 緊張感からあくびをして浅くて速いパンティングをする。
  • さらに、お手入れなどで拘束されたときに体をブルブルと振る。
  • 鼻をなめる、耳を後ろに倒す、目をそらすなどの行動をする。

次に、中度のレベルの不調のサインです。

  • 苦手な犬や対象物が近づいてきたら、逃げ出したり物陰に隠れる。
  • 苦手なものに対して恐怖心や警戒心から吠える。
  • さらに噛む一歩手前のサインで歯をむき出しにしてうなるなどの行動をします。

最後に、重度のレベルの不調のサインです。

  • 病気などの原因がないのにフードを食べない。
  • 極度の恐怖心から同じところをぐるぐる回ったり、震え続けヨダレが出る。

さらにひどくなると、自律神経が影響を受け下痢や嘔吐という症状が出てくる場合もあります。

これらの、比較的軽いレベル・中度のレベル・重度のレベルで現れる不調のサインを、飼い主さんが見極めて、できる限り軽い症状のうちに対応してあげるようにしてください。

メンタルが弱まるとかかりやすい病気

トイプードルのブラック子犬

メンタルが弱まるととかかりやすい病気があり、愛犬からのストレスサインに気づかないでいると、やがてメンタルが乱れ様々な病気を発症します。

ここでは、メンタルが乱れるとかかりやすい病気についてご解説していきます。

  • 分離不安症
  • 常同障害
  • 全般性不安障害
  • 恐怖症
  • 異食症

では、細かく解説していきます。

分離不安症

分離不安症は、飼い主さんと離れた時にだけ問題行動が出てくる病気です。

一人でいることに慣れていない場合や、愛犬と片時も離れずに生活するなど、依存関係にある場合などに発症しやすくなります。

症状としては、鼻鳴きや遠吠えを繰り返したり、物を噛んで壊そうとするなどの破壊行為が見られ、さらには、そそうや嘔吐、よだれが大量に出るなどの症状が出ることもあります。

常同障害

常同障害は、退屈やふれあい不足から、繰り返し異常行動をする病気です。

何もすることがなく退屈な時間が多い、飼い主さんとのスキンシップがない、不安な気持ちを抱えているなどの状態が続くことが発症のきっかけになります。

症状としては、自分のしっぽを追いかけ血が出るほどしっぽをかじる。

実際にいない空中の虫や光や影をを追ったり、空気を噛むなどの行動をする。

執拗に体をなめ続けるなど、強迫的・幻覚的な行動を繰り返すのが特徴です。

全般性不安障害

全般性不安障害は、常に緊張状態で普通の生活ができなくなり、恐怖の対象がないのに、常におびえてしまう病気です。

体罰を経験した犬や社会化不足の犬に発症しやすく、シニア犬では認知機能の低下がきっかけになることもあり、分離不安や常同障害を併発していることもあります。

症状としては、日常生活で常にびくびくしていて、震え続ける。

そわそわして歩き回ったり、逃げようとする、隠れるなどの警戒するしぐさが見られます。

さらに、嘔吐など症状が出ることも多いです。

恐怖症

恐怖症は、花火や雷の音などの特定のものに反応して強い恐怖を感じて問題行動が出る病気です。

症状としては、日常生活で常にびくびくしていて、震え続ける、呼んでも寄ってこない。

音や物、さらには人などに接すると逃げようとする、隠れてしまうなどの警戒するしぐさが見られます。

さらには、悲鳴のように鳴いたり、よだれが大量に出たり、粗相や破壊行為などの行動が現れる場合もあります。

異食症

異食症は、ストレスから食べ物以外のものを食べてしまう病気です。

身体的な原因だけではなく、食事量が少ない、運動不足、退屈する時間が長いなどのストレスがきっかけや、多頭飼育、体罰がきっかけで発症します。

摂取してしまうものの例としては、紙・石・土・トイレシーツなど身の回りににある食べ物ではないものを食べようとします。

また、自分のウンチに執着して食べてしまう食ふん行動も、異食症の症状の一つです。

ストレスは心の病だけではありませんので、これらの症状がみられる場合は、心の問題を解決する必要があります。

これらのメンタルが弱まるとかかりやすい病気の症状がみられる場合は、動物病院でカウンセリング受けるなどして、早めに愛犬にあった治療法を探してみてください。

メンタルが弱まった時のケアや解決策は?

トイプードルのレッドのリラックスタイム

メンタルが弱まった時のケアや解決策について解説します。

愛犬を心身ともにリラックスさせるような接し方で、心を整えてあげましょう。

まずは、心をリラックスさせて精神を安定させ、愛犬の自律神経を整えてください。

具体的には、愛犬が落ち着いているときに、鼓動の速さで背中をトントンと優しく叩くと気持ちが落ち着きやすくなります。

さらに繰り返すことで、「落ち着いて」の合図として使うこともできます。

また、愛犬の首の後ろや肩回りなどに優しく手を当てて、毛の流れに沿って撫でてあげることで、飼い主さんに撫でられてうれしくなり、リラックスしやすくなるはずです。

次に、気持ちがワクワクしたり、やる気にさせるように接しましょう。

1日5分でもいいので、「大好きだよ」などと声をかけ、優しくなでてあげるなど、愛犬と濃密な時間を過ごすようにして、気持ちをワクワクさせるようにすると良いですね。

そして、やる気にさせるようにするには、とにかく飼い主さんがほめてあげることがとても大切です。

新しい遊びやしつけに挑戦したときには、たとえクリアできなくても、愛犬がチャレンジしたこと自体をしっかりほめてあげましょう。

愛犬とのふれあい時間を増やして、飼い主さんのことを大好きにさせることで、気持ちがワクワクしたり、やる気に満ちあふれるようになってきます。

メンタルが弱まった時は、飼い主さんからの愛情やふれあう時間を求めていますので、大きな声を出したりしかったりすることは避け、これでもかというくらい愛情を注いであげるようにしてください。

今回のまとめ

トイプードルのブラック&ホワイト

さて今回の、犬はメンタルが弱い?行動やしぐさでわかる不調のサインを解説!は参考になりましたか。

免疫力の低下や自律神経の乱れを引き起こすストレスは、様々な体の病気のきっかけになることもあります。

ストレスは、あらゆる病気につながる場合がありますので、早めに気づいて対処することで、愛犬の健康を維持できるはずです。

毎日の生活の中で、少しづつストレスを発散させたり、ストレスにならない環境を整えましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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