トイプードルのパテラの見分け方!購入前のチェック箇所や・症状や治療費についても解説!
そもそも、パテラって何?と思われている飼い主さんがいらっしゃると思います。
トイプードルのような小型犬で子犬の頃から発症する可能性が高く、発症後は徐々に進行して、最悪歩行ができなくなってしまうこともあるため注意が必要な疾患です。
そこで今回は、家族として迎えようとして見える飼い主さんのために、トイプードルのパテラの見分け方!購入前のチェック箇所や・症状や治療費について、現役ブリーダーが14年間の経験を活かし解説していきます。
トイプードルが発症しやすいパテラ(膝蓋骨脱臼)とは?
パテラとは、膝蓋骨(しつがいこつ)という膝にあるお皿のような骨が正常な位置から内側または外側に外れてしまう状態で、通称、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)と言い、略称としてパテラと呼ばれています。
14年前にブリーダーを始めた当初、我が家でもパテラという言葉すら知りませんでした。
ところが、4回目の出産時に生まれた時点で検診を受けたところ、グレード1のパテラとの診断を受けました。
最初はパテラという言葉を聞いても何のことか理解でしませんでした。
獣医師の先生からパテラの詳しい説明を受け、グレード1からグレード4に分類されていることと、先天性の可能性があることを伝えられびっくりしたことを覚えています。
さらに症状が進行して、最悪歩行ができなくなってくると、手術が必要となってしまう場合もあることも知りました。
我が家のように、産まれて間もない時期に発症している場合は、先天性の可能性が考えられるため注意が必要です。
ここでは、パテラという病気の、グレードごとに分けられる症状や見分け方について、次のように別々に解説していきます。
- グレードごとの症状
- パテラの見分け方
では、細かく解説していきます。
グレードごとの症状
冒頭でも説明しましたが、パテラには症状の軽いグレード1から最も症状の重い、グレード4に分類されていて、最悪手術を行わなければならなくなる場合もあります。
それでは、グレード1から順にそれぞれの症状を説明していきます。
グレード1
後ろ脚を屈伸させ膝の部分を指で押すと膝蓋骨が横へ外れます。
一般的に、脱臼するとういう状態でそのまま屈伸させれば元に戻る状態です。
グレード1の段階では、普通に歩ける状態で、後ろ足を上げたりするような症状は現れません。
グレード2
グレード1のように膝蓋骨を故意に外させる状態ではなく、犬自身が後ろ足を曲げたり延ばしたりしたときに簡単に外れてしてしまう状態です。
外れた際にキャンと鳴いて後ろ足を上げたり、軽く跳びながら歩いたりするなどの症状が出ます。
その後自然に元の位置に戻り、普通に生活できる場合もありますが、気づかないとグレード3へ移行し症状が悪化する場合があります。
グレード3
膝蓋骨が常に外れてしまっている状態で、指で戻せば戻りますが、またすぐに外れてしてしまいます。
外れた方の足を上げた状態で歩いたりする場合が出てきます。
このように、グレード3にまで症状が悪化した場合、手術が必要となることも多く、手術で治る可能性が見込めるのはグレード3までと獣医師から言われました。
グレード4
膝蓋骨が常に外れた状態で、グレード3のように指で戻すこともできない状態です。
グレード4まで進行してしまうと歩くこともが困難となり、常に外れた方の足を上げた状態で歩きうずくまった状態となってしまいます。
さらに、手術の難易度も上がるとのことから、完治は難しく手術を断る場合もあるそうです。
パテラの見分け方
パテラの見分け方については、私たちのような専門のブリーダーであれば簡単に見分けることが出来ますが、一般的な飼い主さんではなかなかうまく見分けられないかもしれません。
まずは、元気に走り回っていること、歩行に異常がないかを見分けましょう。
子犬の頃は元気に走り回っていることが一番ですので、できるだけ元気に走り回って歩行に異常がないかを見分けてください。
そこでまずは、ペットショップなどの場合は、販売員の方にパテラのグレードについて聞いてみてください。
さらに、診断書を見せてもらい犬の診断結果を飼い主さんご自身で確認してみてください。
そして元気に走り回っているかなどよく観察してみてください。
出来れば、触らせてもらったときに、後ろ足を何度も屈伸させてみて普通に屈伸ができるか確認できると良いかもしれません。
トイプードルのパテラを見分ける購入前のチェック箇所
ペットショップなどの場合については、販売員の方にパテラのグレードについて聞いてみてください。
さらに、診断書を見せてもらい犬の診断結果を飼い主さんご自身で確認してみてください。
そしてできれば次ような項目を確認できると良いでしょう。
・足を引きずる様子があるかないか
・後ろ足のももの部分の筋肉が左右対称についているか
・後ろ足を片足ずつ上げたときに痛がったり犬自身で延ばしたりしないか
・後ろ足を曲げたり伸ばしたりしたときに膝の位置ではまるような感触がしないか
もし、該当する項目がある場合は別の子を選択するようにしましょう。
トイプードルの発症しやすいパテラの予防方法や治療方法
トイプードルが発症しやすいと言われているパテラについて解説してきました。
ここでは、パテラを発症させないための予防方法や、万が一発症してしまった場合の治療方法について次のように別々に説明していきます。
- パテラの予防方法
- パテラの治療方法
では細かく解説していきましょう。
パテラの予防方法
まずは、膝関節に負担がかからないようにする日常生活を心がけることです。
トイプードルは活発でよく走り回り、よくジャンプしたりします。
フローリングやタイルのように滑りやすい床は、発症させてしまうだけではなく症状の悪化にもつながります。
愛犬が飼い主さんの皆さんと一緒に過ごす場所は、カーペットを敷くなどして滑りにくくしておくと良いでしょう。
我が家も、フローリングの床に滑りにくいクッションフロアを張りました。
また、トイプードルは肉球の間の毛が伸びてきますので、毛が伸びてくると踏ん張りがきかず滑りやすくなってしまいます。
定期的にチェックし、バリカンなどで伸びた毛をカットしてあげてケアすることも大切な予防の一環です。
もう一つ、体重が重いと膝に負担がかかってしまいますので、標準体重よりも太りすぎないように体重管理をすることですね。
太りすぎている場合は、減量することで発症リスクも少なくなりますし、症状を悪化させないためには必要です。
パテラの治療方法
パテラの治療方法は、グレードによって違いはあると思いますが、グレード2までであれば投薬や体重管理などによる内科的なものと、グレード3以降であれば外科的な手術をする治療になるといわれました。
グレード2まで場合や、手術ができない場合には投薬などによる保存療法を行うことになるとのことです。
具体的には、鎮痛剤や栄養機能食品の投与や運動の制限、生活環境の改善、肥満の場合には減量などです。
これらの治療補方法は、根本的な治療ではなく症状が悪化する可能性があります。
グレード3以降で、歩行の異常や痛がる症状があり、根本的な治療を希望する場合には手術による外科手術を行うとのことです。
手術には、症状により手術の方法はいくつもあるとのことですが、手術をしても完治できない場合もあるようですから、専門の獣医師に相談するようにしてください。
今回のまとめ
さて今回の、トイプードルのパテラの見分け方!購入前のチェック箇所や・症状や治療費についても解説!いかがでしたでしょうか?
トイプードルはパテラを発症することをよく耳にしますが、発症してしまうと一生付き合っていかなくてはならない病気です。
パテラを発症させないための予防や、万が一発症してしまった後、症状が悪化せず過ごすことができる場合もありますので、体重や生活環境、運動には十分に気をつけて、トイプードルとの楽しい日々を送れるようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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