犬を飼いたい。
でも、なぜか一歩が踏み出せない。
そんな気持ちを抱えたまま、このページにたどり着いたのかもしれません。
犬が嫌いなわけじゃない。
むしろ、好きだからこそ迷っている。
お金のこと、将来のこと、年齢のこと。
「本当に最後まで責任を持てるだろうか」と考え始めると、簡単には決められなくなるものです。
私はトイプードル専門のブリーダーをしていますが、正直に言うと、「今すぐ犬を迎えましょう」と勧めることは、ほとんどありません。
なぜなら、犬を迎えることは、生活の一部を変える選択であり、勢いや気分だけで決めてしまうと、あとで苦しくなることを、何度も見てきたからです。
実際に、見学に来てくださった方に対して、「今回は見送ったほうが安心ですね」とお伝えしたこともあります。
売ることよりも、その人のこれからの暮らしが穏やかであることのほうが、ずっと大切だと思っているからです。
もし今、「犬を飼いたい気持ちはあるけれど、不安のほうが勝ってしまう」そんな状態でいるなら、どうか自分を責めないでください。その迷いは、犬を大切に思っている証拠です。
プードルズハウスでは、無理に決断を迫ることはしません。
ただ、後悔しない選択をするための考え方を、ブリーダーという立場から、正直にお話ししていきます。
今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
まずは、ここで少し立ち止まって、一緒に考えてみませんか。

犬を飼いたいのに、迷ってしまう理由
犬を迎えることを考え始めたとき、多くの人が最初につまずくのは、「本当に大丈夫だろうか」という不安です。
昔に比べて、犬を取り巻く環境は大きく変わりました。
物価は上がり、生活費はじわじわと増え、将来の見通しも、以前ほどはっきりしなくなっています。
そこに、犬の医療費やフード代、もしもの時の治療や介護のことまで考え始めると、「好き」という気持ちだけでは、決めきれなくなるのは当然です。
さらに、年齢のことを気にされる方も少なくありません。
「自分の年で、最期まで面倒を見られるだろうか」「家族に負担をかけてしまわないだろうか」
そんな思いが頭をよぎり、ブレーキをかけてしまう。
でも、私はこう思っています。
その迷いは、犬を大切に考えているからこそ生まれるものだと。
衝動的に「かわいいから飼う」よりも、立ち止まって悩める人のほうが、犬と真剣に向き合っている証拠です。
実際、見学に来られる方の多くが、「本当は飼いたいんです。でも不安もあって…」そう打ち明けてくれます。
その言葉を聞くたびに、私は「それでいいんですよ」とお伝えしています。
迷いがある状態で犬を迎えるよりも、迷いをきちんと話せる場所があることのほうが、ずっと大切だと思っているからです。
犬を迎える前には、体調や行動についての不安も出てくると思います。
たとえば、よく相談を受けるのが「犬が鼻を鳴らすのは大丈夫なのか」ということを、こちらの記事でまとめています。
犬が鼻を鳴らす理由と対処法は?甘え・ストレス・体調不良の見分け方を専門家が解説!
それでも、犬を好きでいていいと思う

「今は無理かもしれない」そう感じている人ほど、犬のことを真剣に考えていると、私は思います。
犬と暮らすことは、楽しいことばかりではありません。
時間も、お金も、体力も必要になります。
だからこそ、勢いだけで決められない人が増えているのは、決して悪いことではないと感じています。
むしろ、「ちゃんと向き合えるだろうか」「最後まで一緒にいられるだろうか」そう考えて立ち止まれる人は、犬に対してとても誠実です。
よく、こんな声を聞きます。
「本当は、いつか犬と暮らしてみたいんです」「今は難しいけれど、ずっと憧れはあります」その気持ちを、私は否定したくありません。
今すぐ迎えられなくても、今は見送る選択をしたとしても、犬を好きでいる気持ちまで手放す必要はないと思うからです。
実際、タイミングが整うまで、何年も悩み続けた末に迎えられた方もいます。
その方たちは、「待った時間があったからこそ、覚悟ができました」そう話してくれました。
犬との暮らしは、早いか遅いかではなく、その人の人生のリズムに合っているかどうかが大切です。
今はまだ、想像するだけでいい。
写真を見たり、話を聞いたり、犬のいる暮らしを思い描く時間も、犬との関係の一部だと、私は考えています。
ブリーダーとして、私が大切にしていること
プードルズハウスはトイプードル専門のブリーダーとして、子犬を育て、送り出す仕事をしています。
でも、その中でいつも意識しているのは、**「犬を迎えること自体がゴールではない」**ということです。
犬との暮らしは、迎えたその日から始まる長い時間の積み重ねです。
最初は可愛さや楽しさが勝っていても、生活が落ち着いてくるにつれて、思っていた以上に大変だと感じる瞬間も必ず訪れます。
だから私は、「今すぐ決めなくても大丈夫ですよ」「今回は見送るという選択もありますよ」
そうお伝えすることを、ためらいません。
実際に、見学に来てくださった方とお話をしている中で、ご家庭の予定や生活リズムを聞き、「このタイミングだと、少し慌ただしくなりそうですね」とお伝えしたこともあります。
そのときは、犬を迎えることを楽しみにしてくださっていた分、簡単な判断ではありませんでした。
それでも、無理をして迎えるよりも、落ち着いて向き合える時期を待ったほうが、その方にとっても、犬にとっても幸せだと思ったからです。
ブリーダーとして、子犬を送り出す責任があるのと同時に、その先の暮らしにまで目を向ける責任がある。
私は、そう考えています。
犬を迎えたあとに、「こんなはずじゃなかった」「もう少し考えればよかった」そんな後悔が残ってしまうくらいなら、迎えないという選択を、一緒に考えるほうがいい。
売ることよりも、安心して暮らせる未来を選ぶこと。
それが、プードルズハウスがブリーダーとして大切にしている姿勢です。
実際に、年始の予定や生活のタイミングを考えて、「今は少し待ったほうが安心ですね」とお伝えしたケースもありました。
そのときのお迎えまでの流れは、こちらの記事で実体験としてまとめています。
1/3にお迎え|安心して迎えられたトイプードル、その理由
条件で断るのではなく、一緒に考える
犬を迎えるかどうかの相談を受けていると、年齢や収入のことを気にされる方が、とても多くいらっしゃいます。
「もう若くないので…」「この先、医療費が心配で…」「今の生活で、本当に余裕があるのか分からなくて…」そうした言葉を聞くたびに、私は「それだけ真剣に考えているんだな」と感じます。
確かに、犬との暮らしには現実的な負担があります。
時間も、お金も、体力も必要です。
からといって、年齢や数字だけで「無理ですね」と判断してしまうのは、少し違うのではないかと思っています。
大切なのは、今の暮らしの中で、どんな時間を犬と過ごせそうか。
毎日の散歩のこと。
留守番の時間。
困ったときに相談できる人がいるかどうか。
そうした一つ一つを、一緒に整理していくことで、「思っていたより大丈夫かもしれない」
「ここは少し工夫が必要だな」と、見えてくることがたくさんあります。
プードルズハウスは、「飼えるか、飼えないか」を決める立場ではなく、「どうすれば無理のない形になるか」を考える立場でありたいと思っています。
場合によっては、「今は少しタイミングをずらしたほうが安心ですね」「生活が落ち着いてから、改めて考えましょう」そうお伝えすることもあります。
それは、可能性を閉ざすためではなく、続けられる形を大切にしたいからです。
犬との暮らしは、始めることよりも、続けていくことのほうが、ずっと大切です。
迎えたあとも、一人にしないという約束

犬を迎えたあと、意外と多いのが、こんな気持ちです。
「こんなことで聞いていいのかな」「他の人は、もっと上手にやっている気がする」「正解が分からないまま、時間だけが過ぎていく」しつけのこと、体調のこと、生活リズムのこと。
ネットで調べれば情報はたくさん出てきますが、どれが自分の犬に合っているのか分からず、かえって不安が増えてしまうこともあります。
プードルズハウスは、犬を迎えたあとに、飼い主さんが一人で悩み続けてしまう状況を作りたくありません。
大きなトラブルでなくてもいい。
「ちょっと気になっていること」「誰かに聞いてもらえたら楽になること」そういう小さな不安こそ、早めに話せる場所が必要だと思っています。
ブリーダーの役目は、子犬を引き渡した瞬間で終わりではありません。
その子が、新しい家族の中で、穏やかに暮らしているかどうか。
そのご家族が、無理をしていないかどうか。
そこまで含めて、はじめて「送り出した」と言えるのだと、私は考えています。
完璧である必要はありません。
迷ったり、立ち止まったりしながらでいい。
その途中で、「少し話を聞いてほしいな」と思ったときに、思い出してもらえる存在でありたい。
迎えたあとも、あなたと犬の暮らしが続いていく限り、一人にはしません。
それが、私がブリーダーとしてお伝えしたい、いちばん大切な約束です。
「見学に行ったら、何か決めないといけないのでは…」そう感じて、迷ってしまう方も多いかもしれません。
実際には、ただ話をして、空気を感じて、安心できるかどうかを確かめるだけでも大丈夫です。
見学に来られた方が、どんなところに安心を感じてくださったのかは、こちらの記事でまとめています。
見学に来た方が感じた“安心感”の理由!プードルズハウスの子犬たちが信頼されるワケ
今は迎えなくても、また話しましょう
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
もし今、「やっぱりまだ決めきれないな」「もう少し考えたいな」そう感じているとしたら、その感覚を大切にしてほしいと思います。
犬を迎えることは、早いか遅いかを競うものではありません。
周りと比べる必要もありません。
あなたの生活に合うタイミングで考えることが、何より大切です。
今は迎えないという選択も、立派な判断のひとつです。
それは諦めではなく、犬との暮らしを大切に思っているからこそ出てくる結論だと、プードルズハウスは考えています。
そして、もし将来、生活が少し落ち着いたとき、気持ちに余裕が生まれたとき、ふと、また犬のことを考えたくなったとき、そのときに、「そういえば、あのブリーダーさんがいたな」と思い出してもらえたら、それで十分です。
今すぐ答えを出さなくても大丈夫、今すぐ決めなくても、何も失いません。
犬を好きでいる気持ちは、そのままでいい。
もし、誰かに話を聞いてもらいたくなったとき、ちょっと相談してみたいと思ったとき、迷いを言葉にしてみたくなったとき、そのときは、いつでも声をかけてください。
犬と暮らすかどうかを決める前から、相談できる場所でありたい。
それが、プードルズハウスがブリーダーとして目指している在り方です。

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