犬を迎える理由は、人それぞれです。
かわいいから。
一緒に暮らしたいから。
家族がほしいから。
でも実際には、言葉にしづらい背景や、人には話していない事情を抱えたまま、「迎えるかどうか」を考えている方も少なくありません。
今回お話しするのは、1月17日に見学に来られた、あるご夫婦のことです。
これは成約報告ではなく、「もう一度、犬と暮らす」という選択に至るまでの、静かな過程のお話です。
1月17日、見学に来られた日のこと
1月17日、ご夫婦が我が家に見学に来られました。
見学といっても、いわゆる「この子を迎えますか?」という即断即決の場ではありませんでした。
まずは、これまでどんな犬と暮らしてきたのか。
今、どんな生活をされているのか。
そして、なぜ今、もう一度犬を迎えようと考えたのか。
そんなお話を、ゆっくりと聞かせていただく時間でした。
ご夫婦は、落ち着いた雰囲気で、決して急いでいる様子はなく、むしろ「ちゃんと考えたい」という気持ちが伝わってくる印象でした。
この時点では、迎えるかどうかはまだ決まっていません。
ただ、「話をするために来てくださった」そんな見学でした。
実は、長く続いていたご縁でした
実はこのご夫婦、1月17日の見学が「初めての出会い」ではありません。
ずいぶん前から、我が家と関わりのあった方でした。
当時、ご夫婦の奥様は、食材の訪問販売のお仕事で、定期的に我が家へ来られていました。
その頃、ペットショップでトイプードルを迎えられたそうです。
そして後になって、その子が、実は我が家で生まれた子だったことを知り、「まさか、こんなご縁だったなんて」ととても驚かれていました。
犬を迎えたあとに、ブリーダーの存在を知る。
売る側・買う側という関係ではなく、暮らしの中で、あとからつながっていったご縁でした。
1頭目と2頭目、それぞれの迎え方
1頭目の子は、ペットショップで迎えた子でした。
特別な条件があったわけでもなく、「この子と暮らそう」そう決めて迎えた一頭です。
その後、我が家で生まれ、ブリード犬として育てていた子がいました。
この子は、多頭飼いの環境になじめず、2歳になる前に、里親を探すことになりました。
そのことをお話ししたところ、ご夫婦が引き取ってくださったのが、
2頭目の子です。
子犬かどうか、年齢がどうかではなく、その時、その子に合った暮らしを考えてくれた。
そんな迎え方でした。
昨年の別れと、残された時間
昨年、1頭目の子が亡くなりました。
長く一緒に暮らしてきた存在との別れは、言葉にできないほど大きなものだったと思います。
そして、2頭目の子は16歳。
年齢を重ね、「あとどれくらい一緒にいられるのだろう」そんな現実を、日々感じながら暮らしている状況でした。
この子がいなくなってから次を考えるのではなく、ペットロスになる前に、心の準備として、もう一度犬を迎えたい。
ご夫婦がそう考えたのは、これまで犬と暮らし、見送ってきた経験があったからこそだと感じます。
断られる側になって、初めて見えたこと
ご夫婦は、ペットショップや動物愛護センターにも足を運ばれたそうです。
しかし、どこへ行っても返ってきたのは、「年齢」を理由にしたお断りでした。
ご夫婦には、お子さんはいません。
これまで迎えてきた犬たちは、生活の中で、とても大きな存在だったそうです。
「世話がかからず、本当にいい子たちだった」
そう話してくれた言葉が、とても印象に残っています。
いろいろな場所で断られ、最後に、「一度、相談してみよう」と我が家を思い出してくれました。
最後に相談してくれた理由
いろいろな場所で断られたあと、ご夫婦は「最後に」と、我が家に相談してくれました。
決して、無理を通そうとする相談ではありませんでした。
むしろ、どこか遠慮があり、「もし難しければ、それでも構いません」そんな気持ちが伝わってくる話し方でした。
費用のことも心配されていて、「5月頃まで待つことはできますか」そう尋ねられました。
迎える気持ちはある。でも、生活に無理はかけたくない。
その姿勢は、これまで犬と向き合ってきたからこそ出てくる言葉だと感じました。
迎えるタイミングは、ご夫婦の都合で
私は、その相談に対して、こうお伝えしました。
「ご夫婦の都合で大丈夫ですよ。急ぐ必要はありません」
迎えるタイミングは、ブリーダーの都合ではなく、迎える側の生活や気持ちが整った時でいい。
そう考えています。
この言葉を伝えた時、ご夫婦の表情が、少し和らいだように見えました。
その後、ブラックの女の子を迎えるという決断に至りました。
成約に至った理由は、条件が合ったからでも、急いだからでもありません。
安心できたから。
それだけだったと思います。
見学は、その日に決断するための場ではありません。
実際に話をして、空気を感じて、「ここなら大丈夫」と思えるかどうかが大切だと考えています。
ブリーダーとして、私が大切にしていること
私は、「高齢でも誰でも迎えられます」とは考えていません。
同時に、年齢だけで一律に判断することもしたくないと思っています。
大切なのは、その方の暮らしや、これまで犬とどんな時間を過ごしてきたか。
そして、迎えたあとも、無理のない生活を続けられるかどうか。
子犬をお渡しして終わり、ではなく、迎えたあとも相談できる関係であること。
それが、プードルズハウスとして大切にしている在り方です。
プードルズハウスでは、犬を迎えることを無理に勧めることはしていません。
迷いや不安がある段階から、一緒に考えていくことを大切にしています。
まとめ:犬を迎える理由は、人それぞれ
犬を迎える理由に、正解や不正解はありません。
ペットロスへの不安。
暮らしの支え。
心の準備。
どれも、人それぞれの事情です。
今回のご夫婦の選択も、特別なものではなく、その方たちにとって自然な流れだったのだと思います。
プードルズハウスは、子犬を販売する場所ではなく、犬と人が、無理のない関係で暮らしていくために、一緒に考える場所でありたい。
このご縁もまた、そんな関係の中で生まれたものです。
犬を迎えることについて、不安や迷いがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
無理のない形を一緒に考えられたらと思っています。
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最後までお読みいただきありがとうございました。


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